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スタッフブログエンジンの温度分布---エンジンにやさしい取り扱い方法。

エンジンの温度分布---エンジンにやさしい取り扱い方法

2016/03/24[スタッフブログ]

念願のサーモグラフィーカメラを手に入れて、早速検証に取り掛かる。

久しぶりに「大雪警報」が出たが店内は暖房が効いて24℃程度の室温。

 

日頃よりお客様にはバイクの暖機運転の重要性をお話しているが、今回は赤外線カメラで撮影した画像を用いてより一層解り易くなるだろう。

エンジン停止状態で屋外に置かれたバイクは数時間の内に外気温まで冷却され、再始動からエンジンが適正温度(100℃前後)になるまでには数分から数十分掛かる。

仮に真夏の炎天下で放置(保管)され、外気温が30℃であった場合、エンジン温度も30℃となるが、この状態からエンジン始動してすぐに走行を始めることはエンジンにとって過酷な状態と言える。

エンジンを構成する部品は外観ではアルミ素材が大部分を占めるがそれぞれの部位によって組成が異なるし、大きな力を受けるクランクシャフト・コネクティングロッド・カムシャフト・トランスミッションギアなども鉄を多用されている。併せてクランクケース・シリンダー・シリンダーヘッドなどの部品はおよそ鉄のボルトを使用し,適正なトルクで締め付けられていることによってエンジン内部の潤滑油(エンジンオイル)が外部に漏れ出ないように構成されている。

冷間時の金属は収縮し体積が小さくなっているが、これを加熱すれば膨張する。

外気温まで冷却されたエンジンを始動して10分程度の暖機運転をした場合のエンジン各部の温度とその分布を考察することで「エンジンにやさしい取り扱い」をご理解いただければ幸いです。

以下の画像はヤマハ・Tricker(DG10J)をサンプルにエンジンの左側を撮影したものです。

PHOTO.jpg

可視光により撮影した画像のポジションのまま、およそ30秒毎に赤外線撮影した画像の左上から右へ更に下段へと時系列になっています。

エンジン始動時からの温度変化と温度分布

17.05.10.JPG 17.06.00.jpg 17.06.30.jpg 17.07.00.jpg 17.07.30.jpg 17.08.00.jpg 17.08.30.jpg 17.09.00.jpg 17.09.30.jpg 17.10.00.jpg 17.10.27.jpg 17.11.00.jpg 17.11.30.jpg 17.12.00.jpg 17.12.30.jpg 17.13.00.jpg 17.13.30.jpg 17.14.00.jpg 17.14.31.jpg 17.14.59.jpg

 

サーモ動画.wmv

10分間の暖機運転中の温度変化をおよそ1分間のアニメーションにしました。

 

時間を経る毎にシリンダー右下の丸い部分(クランクケースカバー)が徐々に白みをおびて形が鮮明になってくる始動時は白っぽかったシリンダーも黄色が強くなっているのは温度の上昇が有ったことと理解できるでしょう。

始動直後から走行を始めるとクランクケースは走行風によって冷却され、シリンダーからの熱伝導やエンジンオイルで暖められる温度上昇を相殺する事になるので、適正温度に達するまでの時間を費やすことになる。一方シリンダーとシリンダーヘッドはガソリンの燃焼によって加熱されるがアイドリング回転と走行時のエンジン回転では圧倒的に走行時の方が発熱が大きくなる。従ってシリンダーとクランクケースの温度差が大きくなることが予測され、温度差のある構成部品間では大きな歪を生むこととなる。合わせ部分からのオイル漏れなどはこれに起因していると推察されます。また、エンジンの内部と外部に温度差が大きければ、各部品の回転抵抗となり過大な負荷を掛けることに繋がる。ひいてはエンジンの寿命を短くする事へとなるでしょう。増してや、性急な温度上昇のための「カラふかし」等はもっての他である。

暖機運転の方法(参考)

外気温5℃以下では : 5分間程度はアイドリング回転で静観--->5分間程度のエンジン停止、合計10分間程度を暖機運転として確保し、その後の10分間ぐらい穏やかな走行を心掛ける。

外気温5℃を越える場合ではアイドリング運転とエンジン停止をそれぞれ2〜3分間として、合計5〜6分間を暖機運転とし、その後は10分間ぐらい穏やかな走行を心掛ける。

バイクの維持費軽減と貴重な資源エネルギーを無駄なく利用する為にも「暖機運転」の重要性に目を向けていただければ幸いです。また、機械には故障がつき物とも言われていますので何時でもバイクのご機嫌を伺い、異常の早期発見と早期治療はあなたの大切なものを守ってくれるでしょう。

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